神話

メリアイ

めりあい

意味

メリアイは、ヘシオドスの『神統記』でウラノスの血を受けたガイアから生まれる、トネリコのニンフたちです。複数形の名で、エリニュスやギガースと同じ誕生場面に現れます。

解説

『神統記』では、クロノスが父ウラノスを傷つけ、その血を大地の女神ガイアが受けます。時が巡ると、ガイアは復讐の女神エリニュス、ギガース、そして大地の各地にいるメリアイを産みました。この誕生場面のメリアイは、各地に広がるニンフの集まりとして描かれます。

『仕事と日』は、ゼウスが作った第三の人間を「トネリコから生まれた青銅の種族」と呼びます。彼らは強大で戦を好み、武具や家、道具には青銅を用いました。「メリアイ」はトネリコを指す語と同じ形を持つため、木そのものと木のニンフが文脈によって重なります。この箇所の本文は種族がトネリコから生まれたと記し、その誕生を中心に述べています。

『イリアス』第21歌では、アキレウスがペリオン山のトネリコで作られた槍を振るいます。これは英雄の武器に使われた木材を示す本文上の事実です。メリアイの物語と合わせると、トネリコが生命を宿す樹木と槍の素材という二つの文脈を持つことが分かります。また、メリアイは複数のトネリコのニンフを指し、テーバイの泉に結びつくオケアニデスの個人名メリアとは別の系譜です。