石

クリソコラ

くりそこら 別名:Chrysocolla・珪孔雀石

意味

クリソコラは、銅とケイ素を主な成分とする青緑色の含水珪酸塩質の天然材料です。銅鉱床の酸化した部分に生じ、硬さや結晶性、含まれる水の量に幅があるため、標本の同定では色と模様に化学・構造の情報を加えます。

解説

クリソコラは、銅鉱床で地表近くの水と酸素が鉱物を変質させる酸化帯に生じます。酸化帯とは、酸素を含む水が岩石や鉱物と反応し、成分を別の鉱物として沈殿させる環境です。標本は青、青緑、緑を中心に示し、細かな繊維、丸い面が連なるぶどう状、土のような質感など、見え方にも幅があります。マラカイトやアズライトなど、ほかの銅鉱物と一緒に見つかる例もあります。

鉱物は通常、化学組成と結晶構造を記述して分類します。近年の鉱床研究では、クリソコラをCu、Si、水を主とする組成の幅が大きい鉱物質として述べる報告があります。鉱物質とは、天然にできた固体でありながら、結晶構造や化学組成が一定に定まりにくい材料です。クリソコラでは水の量や微量元素が変わり、X線回折で明瞭な結晶のピークが得られにくい試料も報告されています。名称と青緑色だけで、同じ構造や耐久性をもつ材料だと決めません。

装飾用に磨かれる青緑の素材には、クリソコラが石英や玉髄へ入り込む標本があります。玉髄は、非常に細かな石英の結晶が集まった材料です。GIAが調べた標本では、青色部分をクリソコラ、透明から白い部分を石英と玉髄と確認し、研磨前に樹脂をしみ込ませて壊れにくくする安定化処理も見つかりました。材料名だけで透明度、硬さ、処理の有無を推測せず、販売時の処理表示と鑑別結果を確かめます。

占いで青緑の層や混ざり合う組織を、話し合いで情報を分けて整理する比喩にする場合があります。この連想は色と産状から広がる文化的な読みであり、クリソコラ自体が会話を整えたり身体の状態を変えたりする科学的根拠を示すものではありません。