象徴

十干・壬

じっかんじん 別名:壬・みずのえ

意味

十干・壬は、十干の第九位で、水の陽に配当される「みずのえ」です。暦では、年・月・日・時刻を表す干支の天干として用いられます。海や大河、広い情報の流れという読みは、水の配当から後世の命理が展開した比喩です。

解説

六十干支の第九番は壬申です。壬はその後も十組ごとに現れ、六十組の中で六つの地支と組み合わさります。四柱推命では年柱、月柱、日柱、時柱のいずれにも入り、日柱の天干なら壬が本人を表す基準の日主です。月柱や時柱の天干は、年または日の天干に連動する配当表から求めます。暦の計算で四柱を確定すると、壬が示す時期や対象を柱ごとに読み分けられます。

十干は、もともと日を十日ごとのまとまりで順に示す符号でした。陰陽五行が加わった後、壬は水の陽、水の兄を表す「みずのえ」と読まれます。漢代の字書『説文解字』は、壬を北方に配し、陰が極まって陽が生じる季節の転換や、人が子を身ごもる姿へ結び付けました。これは漢代の字書が伝える宇宙観と字形説明です。水の量や人物の性質は、この記述とは別に命式全体から判断します。

伝統的な命理書『滴天髄』は、壬を絶えず巡る大きな水として論じます。同書の壬には大海に加えて百川や雨露も含まれ、金、癸、地支、火や土との関係によって勢いと役割が変化します。移動、広い情報網、変化量という語は、その流れ方を考えるための占術上のたとえです。現実の仕事や感情を読む際は、壬のある柱と周囲の干支を見たうえで、本人の行動や実際に起きた出来事を照らし合わせます。