占星術

エリス

えりす 別名:Eris

意味

エリスは、海王星の軌道より外側を回る、冥王星とほぼ同じ大きさの準惑星です。2005年に発見され、ギリシャ神話の争いの女神にちなんで名付けられました。占星術での意味は発見後に提案されたもので、天体の観測データとは区別されます。

解説

準惑星は、太陽を回り、自分の重力でほぼ丸い形になった、衛星以外の天体の分類です。惑星にはさらに、軌道周辺でほかの天体を圧倒するほど優勢である、という条件があります。準惑星はこの条件から外れる天体です。エリスの発見は惑星の定義をめぐる議論を促し、国際天文学連合が2006年に冥王星などを準惑星へ分類する契機の一つになりました。

名前の由来となった女神エリスは、神々が招かれた婚礼から自分だけが除かれたことに怒り、争いを起こす物語に登場します。不和や排除という占星術上の連想は、この神話を天体名に重ねたものです。一方、占星術家ヘンリー・セルツァーは、願いの実現を目指して戦う女性像として解釈しています。このように著者ごとに強調する意味が異なるため、エリスの象徴を参照する際には、誰の解釈に基づくかを明らかにする必要があります。

エリスが太陽を一周するには約557年かかります。天球上での動きもゆっくりで、同じ時代に生まれた多くの人が近い位置を共有する天体です。個人の出生図で解釈を試みる占星術家は、生活領域を表すハウスや、ほかの天体との角度であるアスペクトを組み合わせます。これらの配置を争いの予告にせず、本人がどんな関係や目標について考えているのかを聞くことが、解釈を決め付けないための出発点です。