神話
アストライオス
あすとらいおす意味
アストライオスは、ヘシオドスの『神統記』で、クレイオスとエウリュビアの子として星々と風へ続く系譜に置かれる神です。曙の女神エオスとの間に、西風、北風、南風、明けの明星、そのほかの星々をもうけました。
解説
『神統記』では、ティタン神クレイオスと、海神ポントスの娘エウリュビアの間に、アストライオス、パラス、ペルセスが生まれます。アストライオス自身が活躍する独立した物語はほとんど残らず、古い資料で確認できる中心的な役割は、エオスの夫となって天空と風に関わる神々の父になることです。
ヘシオドスが二人の子として名を挙げる風は、西風ゼピュロス、北風ボレアス、南風ノトスの三柱です。その後に明けの明星エオスフォロスと、天を飾る星々が生まれたと続きます。東風エウロスを加えた四風の組み合わせは別の古代資料や後世の整理にもとづくため、『神統記』の系譜へそのまま遡らせることはできません。
後代のノンノス『ディオニュソス譚』には、アストライオスが天球儀を使い、惑星の配置から未来を読む場面があります。一方、ヘシオドスとアポロドロスは主に家族関係を伝えており、アストライオスを夕暮れの神や占星術の神と明記してはいません。星、風、曙が同じ家系に並ぶことは神話上の系譜であり、古代の天文学や気象学の見解をそのまま示す説明ではありません。