占い

地風升

ちふうしょう

意味

地風升は、中国の古典『易経』の第46卦で、積み重ねによる成長や段階的な前進を象徴します。升(しょう)は上へ昇ることです。地中から育つ木の姿に、自分の行いを良くしながら進む過程を重ねています。

解説

卦(か)は、六本の線を重ねた図形です。地風升では、風を表す巽(そん)の三本を下に、地を表す坤(こん)の三本を上に置きます。中央が切れた線が陰、切れ目のない線が陽です。六本は下から陰・陽・陽・陰・陰・陰の順に並びます。

巽には、風に加えて木の象徴もあります。図形から行動への教えを導く『象伝』(しょうでん)は、下の巽を木と捉え、地中で木が育つ姿を挙げています。その成長にならい、日々の行いを良くし、積み重ねていくことを勧める教えです。地風という名の卦が、木の成長や継続と結び付くのは、このためです。

卦全体に付く文を卦辞(かじ)と呼びます。升の卦辞は、大人(たいじん)に会うことを勧めています。ここでいう大人は、助けを得られる有力な人物のことです。現代の学びや仕事に当てはめるなら、経験者に助言を求めたり、次の役割を任せる立場の人へ相談したりする場面に重ねられます。

卦辞には、南へ進むことを吉とする文もあります。南への移動を前進の象徴と捉える注釈も伝わり、方角を示す原文と、そこから広げた意味には違いがあります。南へ移動すれば常に良い結果になると断定することはできません。実際の移動は、行き先の状況と目的に沿って判断する必要があります。

たとえば、新しい作業を覚える時、まず一つの工程を練習し、できた点とつまずいた点を経験者に見てもらう方法が考えられます。助言を受けて同じ工程を試し直すと、次に練習する課題が具体的になります。担当する範囲を広げる前に、今の作業を続けられるかを振り返ることも大切です。木の成長と支援者に会う教えを、自分の習熟を確かめながら進む方法へ応用した例です。