象徴
カドミウムレッド
かどみうむれっど意味
カドミウムレッドは、カドミウムスルホセレニドを主成分とする、深い赤から赤橙の色域をもつ合成無機顔料です。成分比が異なるため、画材名だけで特定の色調を定めることは困難です。
解説
カドミウムレッドは、カドミウム、硫黄、セレンを含む化合物をもとにした顔料です。CAMEOは、純粋なカドミウムスルホセレニドが一八九二年にドイツで特許化され、一九〇七年には画材として販売されたと記録しています。セレンを含む割合が変わると、橙に近い赤から暗い赤褐色まで、色域も変わります。
二十世紀以降、カドミウムレッドは画家が使う近代的な無機赤色顔料の一つになりました。Getty Conservation Instituteは、初期二十世紀から広く使われ、朱に代わる赤色顔料になった例が多いと説明しています。作品の赤を調べる時は、見た目の明るさ、作品の年代、顔料分析を照合します。これらの記録が、カドミウムレッドとほかの赤色顔料を分ける根拠です。
カドミウムを含む顔料では、粉末や噴霧の作業が職業上の健康リスクにつながります。NIOSHは、カドミウムとその化合物を潜在的な職業性発がん物質として位置付けています。画材を使う場面では、製品のSDS、換気、地域の規則を確認し、粉じんや噴霧を生じる工程を個人の判断で進めないことが大切です。カードの赤を活力や緊張へ結び付ける読みは、図像上の色から始まる象徴解釈であり、色材の安全性とは別の話題です。