象徴
下向き三角形
したむきさんかくけい意味
下向き三角形は、一辺を上に、向かいの頂点を下に置いた三角形です。物質の変化を探究した西洋の錬金術では、水を表す記号として使われました。向きや横線の有無が、似た記号を見分ける手がかりになります。
解説
錬金術の文書には、物質の名前や実験の操作を、文字の代わりに記号で書いたものがあります。17~18世紀のヨーロッパの教本には、記号と意味を対応させた一覧表も載っていました。下向き三角形と水の結び付きは、こうした文書で使われた約束の一つです。
背景にあるのは、火・空気・水・地を物質の基本とする「四元素」の考え方です。その代表的な記号では、水が下向き三角形、火が上向き三角形に対応します。下向き三角形に横線を一本加えると、地の記号になります。三角形の向きが同じでも、線の有無によって意味が変わるため、図の細部が大切です。
ただし、錬金術の記号には、同じ意味で形が異なるものや、著者独自の使い方もあります。古い文書の記号を読み取る際には、その文書に付いた一覧表や前後の文章が判断材料になります。現在の記号表は、代表的な形を比べるための入口です。
カードに似た形を見つけたときも、独立した印なのか、衣服や器の輪郭なのかで、意味を考える出発点が変わります。器のように何かを受け止める姿を連想するなら、それは形から広げた解釈です。女性性や受容と結び付ける説明には、その作品の解説や背景による裏付けが必要になります。