タロット

カード銅版

かーどどうばん

意味

カード銅版は、銅などの金属版に線や凹部を作り、凹部に入れたインクを紙へ転写する凹版印刷で作った遊戯札です。彫刻とエッチングはどちらも銅版の技法ですが、線を作る方法が異なります。

解説

凹版では、版の表面を拭いても線や溝にインクが残ります。湿らせた紙を強い圧力で版へ押し当てるため、印刷面の周囲に版の縁が残る場合があります。線の細さや陰影は図像の描写を示し、版の寸法は印刷工程を調べる手掛かりになります。

彫刻はビュランと呼ぶV字断面の工具で金属を直接削り、エッチングは酸に強い膜を塗った版を針で描いて露出部を酸で腐食させます。どちらも凹版ですが、線の作り方が違うため、資料に「engraving」「etching」とある場合は同じ技法として扱いません。

遊戯札やタロットの記録には、エッチングや手彩色を組み合わせた作例があります。カードの色、枠、紙、寸法だけで制作地や年代を断定せず、同じデッキの別札と博物館の記録を照合します。印刷技法は制作方法を示す情報です。占術上の意味は、図像と読み手の問いを結び付けた読みとして記述します。