象徴

こぎつね座

こぎつねざ 別名:Vulpecula・Vul・Fox

意味

こぎつね座は、国際天文学連合(IAU)が境界を定めた、夏の天の川にある面積268.165平方度の星座です。学名はVulpecula、略符はVulで、17世紀の星図では小狐とガチョウを組み合わせた姿で描かれました。

解説

ヨハネス・ヘヴェリウスは、この星座をVulpecula cum Ansere、つまり「ガチョウを伴う小狐」と名付けました。ヘヴェリウスの死後、妻エリーザベトが1690年に刊行した星図『Firmamentum Sobiescianum』にも、その組み合わせが収められています。現在の学名にはVulpeculaだけが残り、日本語名も「こぎつね座」です。

この天域の代表的な天体が亜鈴状星雲M27です。惑星状星雲とは、寿命の終盤を迎えた恒星が外層を放出してできる、光るガスの雲を指します。M27は1764年にメシエが発見した最初の惑星状星雲で、小型望遠鏡では二つの明るい部分が亜鈴のように見えます。

占術で得た機会を手元へ運ぶことへ結び付ける読みは、小狐とガチョウを一組にした星図から作る現代的な連想です。星座の成立資料、現在の天域、そこから広げた象徴を順に分ければ、近世の図像を古代神話として読む混同を防げます。