占星術
ウラノメトリア
うらのめとりあ意味
『ウラノメトリア』は、ヨハン・バイエルが1603年にアウクスブルクで刊行した星図帳です。北天から南天までを51枚の銅版星図にまとめ、恒星を文字と星座名で示すバイエル符号を広めました。
解説
最初の48枚はプトレマイオス以来の48星座を一つずつ描き、第49図には欧州から見えにくかった南天の星々を基にした12の新しい星座を収録しています。残る2枚は北半球と南半球を一望する星図です。星座の人物や動物を細密に描きながら、目盛りと恒星位置も読める構成になっています。
各星座の主な恒星には、ギリシャ文字と、ラテン語で「その星座の」を表す属格を組み合わせた符号が付けられました。たとえば、はくちょう座のデネブはAlpha Cygniです。文字はおおむね見かけの明るさに沿いますが、最も明るい星が必ずアルファになるわけではありません。観測上の見積もりや並べ方の違いも含まれています。
初版の各図の裏には、プトレマイオス星表の番号、バイエルの文字、星座像のどこにある星か、明るさなどをまとめた一覧が印刷されました。図版に重ねた星座像は、恒星を見つけやすくする歴史的な表現であり、星々が空間内で人物や動物の形につながっていることを示すものではありません。
一覧には当時の占星術上の対応も記されていますが、恒星の座標や等級とは情報の性質が異なります。バイエル符号は星を識別する名称であり、アルファ、ベータなどの文字自体に吉凶があるわけではありません。位置と等級は観測・整理された天文学情報であり、吉凶の対応は当時の占術的解釈です。