哲学・心理
内容の反映
ないようのはんえい 別名:reflection of content・content reflection・事柄の反映・内容反映意味
内容の反映とは、相談者が述べた出来事、考え、意図の中心を短く返し、聞き手の理解が合っているかを確かめる応答です。研修によっては「言い換え」と重なる名称で、感情を言葉にする感情の反映とは返す対象が異なります。
解説
相談技能の用語区分は資料ごとに異なります。英国カウンセリング・心理療法協会の枠組みでは、発言内容への注意と理解を伝える技能をparaphrasing、感情を認める技能をreflectingとする整理です。一方、SAMHSAの動機づけ面接資料は、単純なreflectionに発言の反復と言い換えを含めています。そこでこのページでは、発言内容を返す応答を指す教育上の名称として「内容の反映」を用い、言い換え技法との重なりも併せて示しました。
返す前に、誰が何をしたか、いつの出来事か、本人が事実として述べたことと考えとして述べたことは何かを聞き分けるのが出発点になります。次に、中心を一文へ縮め、「という理解で合っていますか?」と訂正できる形で返す流れです。動機、感情、原因を本人の発言へ加えると聞き手の解釈が混ざるため、注意が必要です。「応募はしたが返事はまだない」という発言には、「応募後、結果の連絡を待っている状態ですね」と返せば、述べられた範囲にとどめられます。
相談者が「応募はしたけれど返事がない。カードで不採用か知りたい」と話したら、まず「応募後、まだ結果の連絡がない状態ですね」と内容を返します。引いたカードに遠くを見る人物が描かれている場合、「人物が遠景へ顔を向けている」は図像上の事実です。「返答を待つ間に別の選択肢も見渡す時期」と読む部分は占術上の解釈に当たります。読みが本人の状況に合うかを尋ね、採否の事実は応募先からの連絡で確かめます。
内容の反映は、何を返すかという対象に焦点を置きます。言い換え技法は、その内容の意味を保ちながら聞き手の言葉で返す操作で、実際の応答では両者が重なる場合があります。感情の反映は話し手が表した感情を慎重に言葉へし、要約技法は複数の発言や一定時間の話から主要な出来事、感情、希望をまとめる方法です。四つの名称を用いる時は、訓練資料の定義を先にそろえると混同を減らせます。