哲学・心理

因果関係

いんがかんけい 別名:causal relation・causation・因果性

意味

因果関係とは、ある要因を変えた時、ほかの条件が同じなら結果がどのように変わるかという原因と結果の関係です。二つの出来事が続けて起きたり、一緒に増減したりするだけでは、因果関係は確定しません。

解説

因果効果を考える時は、同じ対象が要因を受けた結果と、受けなかった結果を比べます。例えば締切前の通知が提出率を上げるかを知りたいなら、通知を受けた場合と受けなかった場合の提出を比較します。しかし一人の同じ締切について、二つの状態を同時には観察できません。この観察できない片方を含めて結果を考える枠組みが、潜在的結果の考え方です。

無作為化比較試験では、対象を偶然にグループへ分けるため、ほかの原因が平均的に偏りにくくなります。ただし、倫理上または実務上の理由から、すべての問いを実験にはできません。観察データでは、原因と結果の両方へ影響する交絡要因を挙げ、どの要因を測定し、どの仮定の下で比較するかを示す必要があります。その前提と変数の関係を図にして点検する道具が、因果ダイアグラムです。

二つの出来事が一緒に動く理由には、逆向きの因果や共通原因もあります。傘を持つ人が増える時に路面がぬれていても、傘が路面をぬらすとは限りません。雨が両方を生じさせる共通原因だからです。また、原因があっても結果が毎回起こるとは限らず、発生する確率だけを変える場合があります。仕組み、時間順序、比較対象、別の説明を組み合わせて判断します。

タロットで事実として記録できるのは、カード名、向き、描かれた人物や物、背景、展開上の位置です。「このカードが後日の出来事を起こした」という文は占術上の解釈であり、観察した図像だけから因果作用は確かめられません。時期や意味が重なった体験は記録しつつ、本人の行動、制度、環境、偶然などの説明も比べます。カードの一致を、外部の出来事を生じさせた証拠へ置き換えないことが大切です。

相関と因果は、一緒に変化する関係と、要因を変えた時の効果を区別します。シンクロニシティは、ユングが因果によらない意味ある一致を説明するために示した概念であり、経験の意味を問う枠組みです。ランダム性は、結果を予測しにくくする偶然的な選択や変動の性質を指します。三つはそれぞれ、共変動、経験の意味、偶然的な変動を説明し、因果効果を確かめる手続きとは目的が異なります。