哲学・心理

配分的正義

はいぶんてきせいぎ 別名:distributive justice・分配的正義

意味

配分的正義は、社会の利益と負担を、誰にどのような基準で分けると公正かを考える倫理学・政治哲学の概念です。所得や財産のほか、医療、教育、機会、税負担なども配分の対象になります。

解説

公正さを判断する基準には、全員へ等しく分ける平等、必要の大きい人を優先する必要、貢献に応じる功績などがあります。自由な選択や所有権を重視する理論もあり、どの基準を採用するかについて結論は一つに定まっていません。配分の対象と目的を明らかにしたうえで、その場に適した基準を考えます。

アリストテレスは、名誉や財産などを共同体の構成員へ分ける場面で、各人の評価に比例した配分を論じました。現代の理論では、ジョン・ロールズの格差原理が代表例です。この原理は、社会的・経済的な格差を認める条件として、最も不利な立場にいる人の利益になることを求める考え方です。平等、必要、功績、自由のどれを重視するかによって、公正とされる配分は変わります。

配分的正義は、主に社会制度や政策が生む利益と負担を考える概念です。個々のサービス運営でも、公平な割り当てを考える視点として有用です。たとえば占いサービスでは、予約枠を申込順や抽選など公開した基準で割り当て、料金、対応時間、キャンセル条件を全員が同じ場所で確かめられるようにする方法があります。無料の相談窓口や公的支援を案内する条件も決めておけば、担当者の好みで対応が変わりにくくなります。