哲学・心理
無危害原則
むきがいげんそく 別名:nonmaleficence・non-maleficence・無危害の原則意味
無危害原則は、自分の行為や専門的サービスによって他者へ害を与えることを避け、避けきれない危険をできる限り小さくする倫理原則です。予見できる害を実施前に調べ、代替案と利益を比較し、実施中の影響を捉え、問題が生じた時は中止や是正へ進みます。害には、身体面に加えて、心理、金銭、秘密、評判、社会関係への不利益も含まれます。
解説
ベルモント・レポートは、人を対象とする研究の善行原則について、「害を与えないこと」と「可能な利益を最大にし、可能な害を最小にすること」を補い合う規則として示しました。生命倫理の四原則では、無危害は他者へ害を課すことの回避、善行は他者の福祉を積極的に高めることへ重点を置きます。実際の判断では、害の回避と利益の促進を一緒に検討します。
害を調べる時は、起こり得る内容、深刻さ、起こりやすさ、続く期間、元に戻せるか、影響を受ける人を分けます。直接の身体的な危険に加え、恐怖を強める説明、過大な支払い、個人情報の流出、人間関係の悪化、必要な治療や支援から遠ざかることも検討対象です。本人の状況や権力差によって同じ言葉の影響が変わるため、脆弱性と本人の経験を確かめます。
危険を減らす方法には、提供範囲と限界の明示、理解できる説明と同意、専門能力の確認、記録と秘密の保護、料金上限、休止と終了の選択、必要な分野への紹介があります。既知の危険を申込み前に伝え、提供中も本人の反応と新しい情報を捉える設計が基本です。危険が利益を上回る時や、安全に提供できる能力を超える時は、方法の変更、中止、適切な窓口への接続を選びます。
無危害原則による判断では、危険の性質、期待できる利益、代替案を具体的に比べます。医療や研究のように利益と負担が併存する場面では、危険を十分に調べ、害の小さい代替案を探し、利益に照らして許容できる範囲を判断することが要点です。UNESCOの宣言は、医学、生命科学、関連技術の範囲で利益の最大化と害の最小化を求め、各原則を相互に関連づけて考える構成を示しています。
タロット相談で事実として確かめられるのは、相談者が語った体調や不安、料金と契約、同意、提供者の発言、実際に出たカード、相談後に報告された影響です。カードの象徴から病気、災害、犯罪、第三者の危険を予測する部分は占術上の解釈に当たります。どの言葉や契約が、誰へどのような害を生む可能性があるでしょうか?恐怖をあおる断定、治療中断の助言、高額な追加契約への誘導を避け、現実の安全情報と本人の反応に基づいて提供方法を見直します。