哲学・心理
善行原則
ぜんこうげんそく 別名:beneficence・beneficence principle・善行の原則意味
善行原則は、相手の健康、生活、利益などの福祉を積極的に支える行為を求める倫理原則です。何が利益になるかは、本人の目標、根拠、予想される利益と害、代替案、専門範囲を基準に、提供者と本人が確かめます。
解説
善行は、他者の重要で正当な利益を進め、害を防いだり取り除いたりする行為と結び付きます。善意や親切という性格を表す「仁愛」と、他者の利益のために行為する義務としての善行は区別されます。どこまでが義務で、どこからが望ましい善行かは、危険、負担、役割、関係によって変わる倫理上の論点です。
ベルモント・レポートは、人を対象とする研究の文脈で善行を強い意味の義務とし、「害を与えないこと」と「可能な利益を最大にし、可能な害を最小にすること」を二つの規則として示しました。生命倫理で無危害と善行を区別する枠組みでは、無危害は害の回避や軽減、善行は利益や福祉の積極的な促進へ重点を置きます。どちらも利益と危険の具体的な評価を必要とします。
何が利益かを決める時の検討事項は、本人が望む変化、利益が起こる根拠と確率、得られる時期、費用や負担、代替案、利益を得る人です。提供者の価値観だけで本人の望みを上書きすると、善行を理由に選択を奪う父権主義の問題が生じます。利益を支える行為も、本人の同意と選択権、他者との公平さ、法律や安全上の制約の中で検討します。
専門的なサービスでは、提供者が能力を持つ範囲、判断の根拠、不確実性、利益相反の明示が必要です。必要な知識や権限が範囲を超える時は相談先を示し、情報共有には本人の同意と秘密保持の条件を置きます。支援の途中でも、本人が利益を感じているか、負担や害が増えているかを定期的に確かめます。終了や変更を本人が選べる状態を保つことも、善行の一部です。
タロット相談では、引いたカード、向き、配置、相談者が語った希望や制約が観察できる事実です。カードと配置に与える意味は、占術上の解釈に当たります。善行に沿う応答は、本人が選択肢、優先事項、次に集める情報を整理する材料として解釈を返すものです。将来の出来事を保証する表現は避けます。医療、法律、金銭、差し迫った安全の判断には、各分野の専門情報が必要です。占いの提供範囲を示し、適切な窓口へつなぐことが善行に沿う対応です。