哲学・心理

普遍化可能性

ふへんかかのうせい 別名:universalizability・universalisation test・普遍化テスト

意味

普遍化可能性は、自分が選ぼうとする行為原則を、同じ条件にあるすべての人へ通用する法則として構想し、同時に望めるかを問う検査です。カント倫理では、行為、状況、目的を表す格率を普遍化し、その構想や意思に矛盾が生じるかを調べます。多数派の支持や、全員が実際に同じ行動を取るという予測とは役割が異なります。

解説

普遍化の対象には、目に見える行為名に加えて、どの状況で、何をし、何を得ようとするかを表す格率が必要です。カント倫理で格率は、行為者が自分の選択に与える主観的な原則を指します。まず「状況Cで、目的Eのために、行為Aをする」という形へ具体化し、同じ条件の全員に成り立つ法則へ置き換えます。

次に、その法則が支配する世界を矛盾なく構想できるか、さらにその世界を理性的に望めるかを順に考えます。返す意思のない約束で借金を得る格率が一般化すると、約束への信用が失われ、格率が目的に使う前提そのものも消えるからです。他者を一切助けない格率は、同じ仕組みの自己破壊を生まず、世界としては構想できます。それでも、自分も助けを必要とする可能性を持つ者として、その世界を同時に望めるかが次の問いになります。

普遍化では、同じ事情へ同じ原則を適用できるかを問います。異なる事情を条件へ入れるなら、その違いを他者にも示せる理由が必要です。自分だけを例外にする都合のよい格率や、行為を曖昧に記して矛盾を隠す格率を避けるため、状況、目的、手段を一緒に言葉へします。

相談サービスでは、料金変更、キャンセル、記録、事例利用、第三者情報の質問を格率として書き出せます。たとえば「売上が不足した時、説明を省いて追加料金を求める」という原則を、同じ条件のすべての提供者へ認めても契約と信頼が成り立つかが検討の焦点です。普遍化は、権利、害、配分、法令を評価する一つの観点です。人格尊重、結果、手続きの公正には、それぞれ別の検討が要ります。

タロット相談で事実として確かめられるのは、公開した規約、説明した条件、相談者の同意、実際の対応、出たカードです。カードの象徴から「この人には例外を設けてもよい」「今回だけ約束を変えるべきだ」と読む部分は占術上の解釈に当たります。この行為の理由を、同じ条件にある全員が使える原則として示し、その世界を自分も望めるでしょうか?カードは格率を見つける問いの補助に置き、義務の根拠は現実の条件と理由から示します。