象徴

五方

ごほう 別名:five directions・五行方位

意味

五方は、東・南・中央・西・北を木・火・土・金・水へ対応させる五行の方位分類です。『春秋繁露』五行之義は、木を東、火を南、土を中央、金を西、水を北へ置いています。この分類は季節や色を同じ五行へ結ぶ対応表で、地図上の距離や方角は測量によって別に確かめます。

解説

五方は、東西南北の四方へ中央を加えた五つの位置です。五行を介すると、東・木・春、南・火・夏、中央・土、西・金・秋、北・水・冬という組ができます。中央には、方位磁針で測る方向とは役割の異なる、四方をまとめる中心を割り当てます。

『春秋繁露』五行之義は、木を左、金を右、火を前、水を後、土を中央へ配した後、木を東と春、火を南と夏、金を西と秋、水を北と冬へ結び付けています。土は中央にあって四方の成立を支える位置です。方位と季節が一組になる理由は、どちらも同じ五行の分類へ属するためです。

五という空間構成は、相互に作用する五行体系が整う前の資料にも現れます。Internet Encyclopedia of Philosophyは、殷代の資料に四方と中心、色、儀礼の断片的な対応が見え、この段階の資料を包括的な五行体系が成立する前のものと整理しています。後の文献で方位、季節、色などの対応が結ばれ、五方は広い分類の一部になりました。

方位術で五方を使うなら、まず建物や移動先の方向を、採用する北の基準と地図、方位計などから特定します。その後で東を木、南を火という表へ当てはめる段階が占術上の分類です。九星気学の九宮や年・月で変わる方位盤を用いる場合は、五方に加わる配置規則も示します。

タロットでは、カードが展開の東西南北や中央のどこへ置かれたか、使用したスプレッドが各位置をどう定義するかを事実として記録できます。東の位置を木へ配して成長を読む部分は占術上の解釈です。その方向は実際の移動先を表すのか、計画の始まりを表す位置なのか?先にスプレッドの役割を定めることで、地理上の移動方向と展開内の象徴的な位置を分けて解釈します。