石

ステップカット

すてっぷかっと 別名:Step cut

意味

ステップカットは、細長いファセットを外周に沿って段状に並べる研磨様式です。代表例は長方形のエメラルドカットで、同じ配置は楕円形などにも使えます。秩序や段階という意味は、実際に見える平行な段から導く象徴解釈です。

解説

ファセットとは、宝石の表面へ平らに磨いた一面です。ステップカットでは四辺形のファセットを複数の列にし、上辺と下辺がほぼ平行になるように配置します。上部のクラウンでは、中央の大きなテーブル面と外周のガードルに沿って、幅のある段が見えます。

エメラルドカットは、角を落とした長方形の輪郭へステップカットを組み合わせた代表例です。ただし、ステップカットが示すのはファセットの配置であり、石を上から見た輪郭ではありません。楕円形にも同じ様式を使えます。底部には、キールと呼ばれる線状の最下部ができる場合が一般的です。

幅のあるファセットは、石を動かした時に大きな明暗の面を順に返します。同時に、内部の色帯、包有物、亀裂を見通しやすくするため、透明度や内部特徴も完成後の印象へ強く表れます。細かな反射を増やすブリリアントカットとは、光の分け方が異なる研磨様式です。

カットの精度は、段の平行さ、隣り合う面の接点、クラウンとパビリオンの位置合わせ、左右の対称性から比べます。深さや角度が素材に合わない場合、正面の一部が抜けて見えるウィンドウや、暗く沈む部分の原因です。エメラルドでは、角を落とした輪郭が壊れやすい角を守り、爪を置く場所にもなります。

色石の設計では、原石の形、色帯、多色性、亀裂の位置を見て、テーブル面の向きと深さを決めます。クラウンをブリリアント様式、パビリオンをステップ様式にするミックスカットもあり、二つの反射パターンを組み合わせられます。名称だけで品質を決めず、素材と研磨の対応を一石ずつ見ることが大切です。

タロットでは、段の数、平行な線、大きな明暗の切り替わりを図像上または観察上の事実として記録できます。それらを順序、計画、段階的な進展へ結び付ける部分は占術上の解釈です。いまの計画を開始条件、途中の判断、完了条件に分けると、段階という印象を次の行動へ移せます。