神話
レウコトエ
れうことえ意味
レウコトエは、オウィディウスの『変身物語』第4巻で、母に変装した太陽神ソルが部屋へ入り、正体を現したのち、父オルカモスに生き埋めにされて乳香の木へ変わる王女です。ソルの接近、クリュティエの告発、父の処罰、香木の発芽が一続きの物語になっています。
解説
物語の発端は、ソルが軍神マルスと愛の女神ウェヌスの関係を、ウェヌスの夫である鍛冶神ウルカヌスへ知らせたことです。秘密を暴かれたウェヌスは、ソルがレウコトエへ強く心を引かれるようにしました。レウコトエは、王オルカモスとエウリュノメの娘として登場します。
夜になると、ソルは母エウリュノメの姿でレウコトエの部屋へ入り、十二人の侍女を退かせました。二人きりになってから正体を明かすと、レウコトエは驚いて後ずさります。本文は、その後に彼女が神の輝きへ心を動かされ、拒まずに受け入れたと語りますが、人払いまで進めたのは母に変装したソルでした。
ソルを思い続けていたクリュティエが二人の関係を広めると、オルカモスは娘を生きたまま土へ埋めます。ソルは光で土を取り除こうとしたものの、レウコトエはすでに息を引き取っていました。そこで墓へ、神々の飲み物であるネクタルを注ぐと、身体は土に溶け、香りを含む乳香の若木が地上へ伸びます。物語は乳香の香りに神話上の由来を与えますが、植物の起源や実際の交易史を説明する資料ではありません。