象徴

ヒヤシンス

ひやしんす 別名:Hyacinthus orientalis

意味

ヒヤシンスは、春に香りの強い花を咲かせるキジカクシ科の球根植物です。いくつもの釣り鐘形の花が茎に沿って集まり、花穂と呼ばれる房状のまとまりをつくります。園芸品種には青、白、ピンクなどの花色があります。

解説

学名はHyacinthus orientalisで、自生域はトルコ南部からイスラエル北部にかけてです。つやのある帯状の葉を持ち、花の先端は外へ反り返ります。球根に養分を蓄える多年草で、花を咲かせる季節の後も地下で生き続ける植物です。

哀悼の象徴として語られる背景には、青年ヒュアキントスの神話があります。音楽の神アポロに愛された青年が円盤投げの最中に亡くなり、血から生まれた花に嘆きの文字が記される物語です。亡くなった人への思いを花に託すという連想は、この物語から生まれます。

ただし、神話に登場する花を現在のヒヤシンスと同じ植物だとは断定できません。近代の古典訳注には別の植物に当てる説もあり、花に哀悼の意味を重ねることと、植物の種類を特定することは別の問題です。