石

翡翠

ひすい 別名:Jade

意味

翡翠(ジェード)は、主にジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)という異なる鉱物集合体を、宝石・工芸材としてまとめる名称です。代表的な緑のほか、白、紫、黄、橙、黒などの素材もあります。

解説

ジェダイトは輝石、ネフライトは主にトレモライトとアクチノライトからなる角閃石質の素材です。どちらも細かな結晶が絡み合うため割れにくい靱性を持ち、刃物、器、腕輪、彫刻へ加工されてきました。宝石としてのジェダイトは、色、透明度、組織の細かさ、研磨、亀裂などを合わせて評価します。

中国ではネフライトの加工史が長く、装身具に加えて儀礼具や権威を示す品にも使われました。ジェダイトが中国で広く重んじられる時代はネフライトより新しく、中南米ではマヤやアステカがジェダイトを装飾品や儀礼品に用いています。「徳」「身分」「守護」「繁栄」といった意味は、地域と時代ごとの利用史から生まれた文化的解釈です。石の物理的性質は、鉱物構成や靱性などの情報で示されます。

市場の翡翠には、表面のワックス処理、染色、酸による漂白後の樹脂含浸などが見られます。処理の有無は色だけで判断しにくいため、赤外分光などの分析が判断を支えます。高額品を選ぶ際は、ジェダイトかネフライトか、天然色か、どの処理を受けたかが記された鑑別報告が、素材と処理を比較する有力な根拠です。