神話

ディルムン

でぃるむん

意味

ディルムンは、ペルシャ湾のバーレーンを中心に栄えた古代文明と、その土地の名です。シュメール神話では、病や老いのない清らかな土地として語られます。

解説

バーレーン島北岸のカルアト・アル・バフレーンは、古代ディルムンの首都と港の跡です。住居や商業施設などが発掘され、海を通じた交易で栄えた都市の姿が明らかになりました。

神エンキと女神ニンフルサグの物語では、エンキの約束どおりに地下から淡水が湧き出します。湧き水が人々の飲み水となり、畑では穀物が育つという展開です。清らかな土地の描写に続いて、人が暮らし、収穫を得るための水が語られます。

別のシュメール語の洪水物語では、洪水を生き延びた王ジウスドラが、神々から永遠の命を与えられます。その住まいに選ばれたのが、海のかなたで太陽が昇る土地ディルムンです。ここでは、人間の寿命を超えた暮らしの場として描かれています。

バーレーンには、ディルムンの人々を葬った墓群も残っています。遺跡が伝えるのは人々が暮らして亡くなった歴史で、病や老いから解き放たれた土地という性質は神話の描写です。