象徴

カーボンブラック

かーぼんぶらっく

意味

カーボンブラックは、炭化水素を不完全燃焼または熱分解してつくる、微細な元素状炭素の工業用黒色顔料です。粒子径と凝集の状態を管理して製造されるため、煤、木炭、骨炭とは製造法も粒子の性質も異なります。

解説

カーボンブラックは、炭素を主成分とする黒色粉末です。NIOSHは、炭化水素を部分燃焼または熱分解して得る、ほぼ球形のコロイド粒子とその凝集体から成る材料として定義しています。IARCの資料では、カーボンブラックは煤と混同されることがあるものの、管理された気相熱分解でつくられる別の材料と説明されます。黒色顔料の歴史を読む時は、製造方法の異なるランプブラック、木炭黒、骨炭を一つの名称としてまとめないことが大切です。

米国環境保護庁は、原料の油やガスに限られた量の燃焼用空気を加え、非常に細かい黒色粒子を回収する製法を記しています。カーボンブラックは、ゴム、とくにタイヤの補強材として使われるほか、印刷インキ、表面塗料、紙、プラスチックの黒色顔料にもなります。黒を示す顔料には複数の材料があるため、作品を見分けるには粒子の観察、分析結果、制作時期の照合が必要です。

カーボンブラックは粉末で扱われる材料なので、製造や加工の場では粉じんへの職業曝露が課題になります。NIOSHのポケットガイドは、吸入、皮膚・眼との接触を曝露経路に挙げ、多環芳香族炭化水素(PAH)を含む場合には別の管理値を示しています。画材を使う場面では、製品ごとのSDSと地域の規則を確認し、粉じんを生じる工程を個人の判断で進めないことが大切です。カードや絵画にある黒を境界、終止、記録へ結び付ける読みは、明暗の対比から始まる象徴解釈です。