神話
ポセイドン
ぽせいどん 別名:Poseidon・ポセイドーン・ネプトゥヌス・Neptunus・ネプトゥーヌス意味
ポセイドンは、クロノスとレアの子で、ゼウスとハデスの兄弟に当たるギリシャの神です。海を領分とし、地震を起こす力、馬、航海の守護にも結び付きます。
解説
『イリアス』第15巻では、三兄弟がくじで世界の領分を分け、ポセイドンは灰色の海、ハデスは暗い冥界、ゼウスは天空を得たと語られます。大地とオリュンポスは三者に共通の場所として残りました。海神という立場は、この三兄弟の関係と領分の分配から理解できます。
『ホメロス風讃歌』第22歌は、ポセイドンを大地を揺らす者、深い海の神と呼びます。さらに、馬を御する者と船を救う者という二つの役目を挙げました。海そのものを人格化した原初神ポントスと比べ、ポセイドンは海を住まいとしながら、地震、馬、航海に働くオリュンポスの神です。
家族関係では、アムピトリテが妃、トリトンが二人の子に当たります。ヘシオドス『神統記』は、トリトンが両親とともに海中の黄金の館で暮らすと記しました。この系譜を先に押さえると、海の宮廷に属する神々の関係を追いやすくなります。
紀元前540年頃のアッティカ式杯には、海中の厩で馬を整える場面と、三叉槍を持ってギリシャ軍を励ますポセイドンが描かれています。三叉槍、馬、海中の館は、古代の器物から確かめられる図像です。一方、占いや物語解釈で海を感情の揺れ、地震を抑えにくい力、都市をめぐるアテナとの争いを領域の対立へ重ねる時は、神話から導く後世の象徴的な読みとして区別します。