神話
ルナ
るな 別名:Luna意味
ルナは、古代ローマで月を神格化した女神です。天体としての月そのものを表し、ローマ共和政期の貨幣では、二頭立ての戦車を走らせる姿が確認できます。
解説
ローマのアウェンティヌス丘にはルナの神殿がありました。建設を王政期のセルウィウス・トゥッリウスに帰すのは後世の伝承で、文献上の最初の確実な言及は紀元前182年です。神殿の創建記念日は3月31日とされ、タキトゥスは西暦64年のローマ大火で焼けた建物の一つに挙げています。
大英博物館が所蔵する紀元前194年から190年ごろの銀貨には、ルナが二頭立ての戦車を走らせる姿が刻まれました。一方、西暦150年から220年ごろの銀製小像は、もとは右手に松明を持っていたと推定されています。どちらも月の女神を表す作品ですが、戦車と松明の有無は作品ごとに異なります。
ギリシャ神話のセレネも月を神格化した女神で、古代美術の所蔵情報では「セレネ/ルナ」と併記されることがあります。一方、ルナの説明には、ローマの神殿と祭日という固有の祭祀史も必要です。両者の対応関係と、それぞれの文化での祭祀を分けると、固有名詞の関係を追いやすくなります。
占星術では、出生図の月を感情、習慣、安心の条件などに関係づけます。ルナの神話はその文化的背景の一つですが、現代占星術の解釈は神殿史と異なる系譜で形成されました。月の解釈には、サイン、ハウス、月相、他天体とのアスペクトが関わります。