石

チャロアイト

ちゃろあいと 別名:Charoite

意味

チャロアイトは、カリウム、カルシウム、ストロンチウムなどを含む複雑な珪酸塩鉱物です。単斜晶系に属し、深い藤色から紫の繊維状・塊状の集合が、磨いた装飾石に流れるような模様を生みます。

解説

珪酸塩鉱物とは、ケイ素と酸素を骨格にして、ほかの元素を取り込む鉱物の大きな仲間です。チャロアイトはその一種で、細い繊維のような結晶が集まることがあります。鉱物学の記載では単斜晶系に分類され、薄い試片では無色に見える一方、厚みのある集合では藤色から紫の色調が目立ちます。

産地としてよく知られるのは、ロシア・サハ共和国のムルン山地にあるアルカリ岩の地域です。アルカリ岩は、ナトリウムやカリウムを比較的多く含む火成岩の総称です。産地の岩石では、チャロアイトがフランカメナイト、カナサイト、ティナクサイトなど、カルシウムを含む別の鉱物と一緒に結晶化した例が報告されています。

装飾石に使われる紫色の素材は、チャロアイトという単一鉱物だけでできているとは限りません。チャロアイトを35から95パーセント含み、ほかの鉱物も混じる岩石は、チャロアイト岩と呼ばれます。磨いた面の渦や羽根に似た模様は、繊維状結晶と複数の鉱物がつくる集合組織の見え方です。産地や組成を見分ける際は、紫色や模様だけで決めず、内部組織と分析結果も確かめます。

占いで紫の流れ模様を、考えが絡み合う状況をほどいていく過程の比喩にすることがあります。この読みは色と集合組織から生まれる文化的な解釈であり、石が不安や恐怖を取り除くという医学的・心理学的な効果を示すものではありません。