石

イルメナイト

いるめないと 別名:Ilmenite・チタン鉄鉱

意味

イルメナイトは、化学式FeTiO3で表される鉄とチタンの酸化鉱物です。鉄黒色で金属光沢を示すことが多く、火成岩や変成岩を構成する粒、または海岸や河川の重鉱物砂として見つかります。ルチルとともに、二酸化チタン顔料の原料に関わる重要なチタン鉱物です。

解説

イルメナイトは三方晶系に属する酸化鉱物です。三方晶系は、結晶の対称性にもとづく分類で、結晶を三方向の関係から捉えます。板状・柱状の結晶のほか、粒状、塊状、鱗片状の集合として見つかり、モース硬度はおよそ5.5から6です。黒い外観と高い密度は観察の手掛かりになりますが、強い磁性を示す磁鉄鉱や、赤い条痕を示すヘマタイトなど、見た目の近い鉱物もあります。名称の判定には、条痕、磁性、結晶の形、成分を合わせて確かめます。

イルメナイトは火成岩、ペグマタイト、高度の変成岩に副成分として含まれます。風化して岩石から離れた粒は、水や風の選別で密度の高い粒だけが集まりやすく、海岸や河川の砂に重鉱物砂をつくることがあります。重鉱物砂は、石英の砂にイルメナイト、ルチル、ジルコンなどの重い鉱物が濃集した堆積物です。砂の黒さだけではイルメナイトの量を示せないため、鉱物の組み合わせを調べます。

チタンを含む鉱物のうち、イルメナイトとルチルは重要な鉱石です。鉱石は、金属や化学原料を取り出すために利用される岩石または鉱物を指します。イルメナイトから得るチタン原料の多くは二酸化チタンへ精製され、塗料、紙、プラスチックなどの白色顔料に使われます。鉱物のイルメナイト、元素としてのチタン、加工後の二酸化チタン顔料は、それぞれ別の材料です。

占いで、暗い鉱物が加工を経て白い顔料の原料になる過程を、目立たない材料から用途を見つける比喩にする場合があります。この連想は鉱物資源と製造工程を人の状況へ重ねた文化的な読みです。イルメナイトが浄化、成功、運勢の変化を起こすという科学的根拠を示すものではありません。