石

モリブデナイト

もりぶでないと 別名:Molybdenite・輝水鉛鉱

意味

モリブデナイトは、化学式MoS2をもつモリブデンの硫化鉱物で、日本語名は輝水鉛鉱です。鉛灰色の金属光沢をもち、薄い板や鱗片状に分かれます。モリブデンを得る主要な鉱物資源で、その金属は合金や化学材料の原料となります。

解説

モリブデナイトは、モリブデンと硫黄からなるMoS2の鉱物です。硫化鉱物とは、金属元素と硫黄が結び付いた鉱物の呼び方です。代表的なモリブデナイトは六方晶系で、板状・樽状の結晶、葉状の集合、塊状、鱗片状などで見つかります。

モリブデナイトは{0001}面に完全な劈開をもち、薄い層に分かれます。劈開とは、結晶構造に沿って割れやすい方向のことです。硬度はおよそ1から1.5で、薄い層は曲げられても元の形へ戻りにくい性質があります。黒鉛に似て見えることがありますが、モリブデナイトの条痕は青みを帯びた灰色で、同定には条痕、比重、化学組成などを合わせます。

モリブデナイトは高温の熱水脈、斑岩型モリブデン鉱床、斑岩銅鉱床などに産します。斑岩型鉱床は、マグマに関わる広い範囲へ金属を含む鉱物が細かく散らばる鉱床です。得られたモリブデンは、鋼、鋳鉄、超合金の強さや耐食性を高める添加元素として使われるほか、触媒、潤滑剤、顔料にも利用されます。

占いで、薄い層が重なりながら一つの鉱物になる様子を、情報を重ねても区切りを見失わないための比喩にする場合があります。この読みは劈開と層状の見え方から生まれた文化的な連想です。モリブデナイトが柔軟さや忍耐力を与えるという科学的根拠を示すものではありません。