象徴
黒馬
くろうま意味
黒馬は、黒い毛色の馬、またはその姿を描いた図像です。新約聖書の『ヨハネの黙示録』では食料不足を象徴しますが、ほかの図像を読む際には騎手の持物や物語に沿って意味を考えます。
解説
実際の馬の毛色には、体の毛も、たてがみや尾も黒い「青毛(あおげ)」という分類があります。青という字が付いていても、黒い毛色を指す名前です。季節によって毛先が褐色に見えることもあるため、絵に描かれた黒さと、実物の毛色の分類は分けて考える必要があります。
新約聖書の一書『ヨハネの黙示録』6章5~6節では、黒い馬の騎手が、重さを比べる道具の天秤を持っています。続いて、わずかな小麦を買うのに一日分の賃金がかかるという声が聞こえる場面です。天秤と穀物の高値が結び付き、この黒馬は、食べ物が不足して人々が飢える飢饉の象徴と解釈されてきました。
同じ章で「死」と名付けられているのは、その次に現れる青白い馬の騎手です。馬の色に加え、騎手の持物や登場する順序によって、それぞれの役割が区別されています。
カードの黒馬についても、騎手が何を持ち、馬が進んでいるか止まっているかが、場面を理解する手がかりになります。そこから飢饉や死を連想する場合には、そのカードの物語や解説に根拠が必要です。黒い毛色だけでは現実の不幸を予告する証拠になりません。絵の描写と、自分がそこから受け取った意味を分けることが大切です。