哲学・心理
周縁
しゅうえん意味
周縁は、ある領域の中心から離れた、縁に近い部分です。絵や図の端に置かれた人物や模様も、中心の場面と見比べることで、作品の意味を考える手がかりになります。
解説
どこまでを一つの領域とするかによって、周縁の範囲は変わります。本のページなら本文の周りの余白、絵なら画面の端に近い部分がその例です。枠の内側にも周縁はあり、境界を越えた「外側」とは区別されます。
手で書き写した本を写本と呼びます。中世ヨーロッパの写本には、本文や挿絵の周囲を花やつる草で飾ったものがあります。この装飾は、ページの周縁を使って本を美しく見せる工夫です。
周縁には、読む場所を知らせる表示もあります。1450年頃にドイツのケルンで作られた聖書の一ページでは、二列の本文の上に「創世記」に当たる見出しが置かれています。「創世記」は聖書に収められた文書の名前です。この見出しで、読者は今どの文書を開いているかが分かります。
カードでは、画面の端にある人物や建物と、中央の人物との距離や向きを見比べます。端に描かれたものを、相談でまだ考慮していない条件に重ねるのは、配置から広げた解釈の一例です。予定の制約や周囲の人の意向など、見落としていた情報を確かめるきっかけになります。図像そのものの説明では、人物の姿勢や作品の主題を根拠に、その場面での役割を考えます。