タロット

金彩カード

きんさいかーど 別名:Gilded card・ギルデッドカード・金彩札

意味

金彩カードは、札面の背景、衣装、紋章、枠などへ金箔や金色の絵具・箔を施したカードです。歴史的作品の金地と、現代製品の金色箔押し、小口を金色にするgilt edgeでは、材料と工程が異なります。「金色に見える」という観察と、使用素材の特定を分け、博物館記録やメーカー仕様で確かめます。

解説

15世紀イタリアの豪華なタロットには、手描きと金彩を組み合わせた作例が残っています。V&Aが「hand painted and gilded」と記録する1490年頃の4枚は、星、金貨の従者、死、杯のエースです。メトロポリタン美術館が紹介する1450年頃のヴィスコンティ・スフォルツァ版では、不透明絵具と文様を刻んだ金地が使われました。

金地には複数の作り方があります。メトロポリタン美術館の図録には、有機系の接着剤へ金銀箔を貼る作例と、金地へ文様を打つ作例が記録されています。摩耗や補修で金属層の見え方も変わるため、材料の特定には作品ごとの技法欄と保存記録が必要です。

現代製品では、札面の金色箔、カードの小口金、箱の金色装飾が別々の仕様です。U.S. Games SystemsのGjallarhornは、金色の小口、表裏の金色箔、箱の金色箔をそれぞれ説明しています。金色の位置を表、裏、小口、箱に分ければ、札面の図像と仕上げを区別できます。

歴史的な金彩は、制作費と手仕事を要する装飾として宮廷向けの札に用いられました。金色を富、権威、神聖さ、太陽などへ結び付ける占術上の連想は、デッキの図像と解説によって変わります。実占では、金色の位置と描かれた対象を先に確認し、制作者が示した意味があれば、その範囲で解釈へ取り入れます。