タロット
スート・ピップ
すーとぴっぷ 別名:Suit pip・Pip意味
スート・ピップは、数札でスートの種類と札の値を示す記号です。杯、剣、棒、貨幣、ハートなどの形がスートを表し、通常は同じ記号を値の数だけ繰り返します。記号の形を見れば所属する組が、個数を数えれば札の値が分かります。
解説
メトロポリタン美術館が所蔵する15世紀のクロイスターズ遊戯札には、狩猟用の角、首輪、引き綱、わなという四スートがあります。各スートは人物札3枚と数札10枚から成り、数札の値はスート記号の反復で示されます。現在よく見る四スートと形が違っても、記号が組と値を伝える仕組みは共通です。
イタリア式スートを使うタロットでは、杯、剣、棒、貨幣に1から10までの数札があります。国際プレイングカード協会が記録するマルセイユ版タロットも、四スートそれぞれに10枚の数札を持つ78枚組です。21枚の切札と愚者は、スート・ピップで値を示す数札とは別の組として数えます。
スート・ピップの反復には例外があります。メトロポリタン美術館の資料にある15世紀ドイツ系デッキは、10を記号10個の代わりにスート記号入りの旗で表す事例です。欠けた古い札や地域札の同定では、見える記号の数に加え、同じデッキの人物札、ほかの数札、所蔵記録を照合します。
タロットの数札では、植物、人物、風景がピップの周囲に加わることがあります。札面から確認できる情報は、記号の種類、個数、配置の順に記録すると整理できます。杯を感情、剣を思考などへ結び付ける読みは占術上の対応です。歴史的なスートの識別を済ませてから、付属説明書の意味を参照します。