占星術

日食図

にっしょくず

意味

日食図は、日食の基準時刻を指定地点の空へ配置した占星術チャートです。太陽と月が同じ黄経へ達する朔の瞬間を使う方式と、食が最も進む最大食時刻を使う方式があるため、図には採用した時刻の種類を添えます。

解説

日食は、新月の月が太陽と地球の間を通り、その影が地表へ届く現象です。月の軌道面は黄道面に対して約5度傾いているため、多くの新月では影が地球の上か下を通ります。月の軌道が黄道と交わる点であるノード付近で三天体が並ぶと、月の本影、本影の先に延びる反本影、外側の半影の通り方に応じて、皆既、金環、部分、ハイブリッドの日食が生じます。

朔は、地心から見た太陽と月の見かけの黄道上の経度である視黄経が一致する瞬間です。一方、最大食は日食全体の進み方を代表する別の基準時刻で、中心食では月の影の軸が地球中心へ最も近づく時に当たります。二つの時刻には差が生じるため、UTC、朔または最大食の別、作図地点、ハウス方式が再計算に必要な条件です。各接触時刻、食の種類、太陽の直径が隠れる割合を示す食分、可視地域、中心食帯は天文資料で調べられます。

同じ基準時刻でも、作図地点を変えるとASC、MC、ハウスが変わります。国や地域の情勢を対象にするマンデン占星術では、古くから日食が見える地域と、その地域での食の時刻や継続時間を判断材料にしてきました。現代の作図では、最大食地点、対象国の首都、観測地など複数の地点が選ばれるため、どの場所の図かを明記します。日食のサインと度数は地心黄経から求め、地域別の軸とハウスは指定地点から計算します。

占星術では、日食の度数、ノード、サインの支配星、ASCやMCとの位置関係、他天体とのアスペクトを、一定期間に注目する主題へ対応させます。対象期間や重視する地点は技法によって異なるので、読み始める前に条件を決めます。日食の種類、時刻、食分、可視範囲は天文学上の事実であり、政治、経済、災害、個人の出来事へ結び付ける部分は占術上の解釈です。災害や気象の判断には、公的機関の予報と警報を使います。