占星術
日心位置
にっしんいち意味
日心位置は、太陽の中心を座標原点として、対象天体までの方向または位置ベクトルを表した値です。地球も一つの対象天体となり、太陽自身の位置は原点の0になります。
解説
座標原点を地球中心から太陽中心へ移すと、同じ瞬間の惑星でも方向と距離の数値が変わります。この数値差は、位置を測り始める点を変えたことで生じるものです。計算では、惑星の日心ベクトルから地球の日心ベクトルを引きます。
単純化した平面の例を考えます。牡羊座0度方向をx軸とし、地球の日心位置を(1, 0)天文単位、惑星を(0, 1.5)天文単位と仮定すると、惑星の日心方向は90度です。地球から惑星へ向かうベクトルは(-1, 1.5)となり、同じ基準軸から約123.7度へ変わります。二つの角度は同じ天体を同じ時刻に異なる原点から表した値です。
日心位置は、黄経・黄緯・距離の組でも、x・y・zの直交座標でも出力できます。数値を比較するには、太陽中心という原点に加え、黄道座標か赤道座標か、基準面と基準時点、使用した天体暦をそろえます。太陽系重心を原点とする重心位置も別の座標です。
通常の西洋占星術は地球から見た地心位置を使い、順行・逆行や太陽との合を地上の視点から表します。日心図では地球を天体として置き、太陽は原点になるため図上から外れる構成です。また、地球上の観測地点に対応するASC、MC、地平線とハウスは通常省きます。日心位置では各惑星の公転方向がそのまま表れ、地心図の見かけの逆行は解消します。
日心位置の計算は天文学上の座標変換です。そこへ人物や出来事の意味を結び付ける日心占星術は、使用例が限られ、解釈にも複数の方式があります。図を再現する時は、日時と時間尺度、天体暦、座標系、地球と月を別々に表示したか、採用した占術上の解釈法を記録します。