象徴

水星の水銀

すいせいのすいぎん

意味

水星の水銀は、近世ヨーロッパの錬金術・占星術で、七金属の水銀を七天体の水星に対応させた名称です。水星の名と記号は、天体を示すと同時に、処方中の水銀を表す略号にもなりました。

解説

1575年のエティエンヌ・ドローヌによる水星図には、翼のある帽子と杖を持つ神のそばに、水銀の化学記号も兼ねる水星記号があります。この図像が神と天体の対応を示す一方、元素水銀は常温で液体の銀白色金属で、金や銀、錫などとアマルガムと呼ばれる合金を作る物質です。天体の図像と液体金属の物性は、それぞれ歴史資料と元素資料を根拠に分けて確かめます。

液体で形を変え、他の金属とアマルガムを作る性質から、情報や役割を橋渡ししながら条件に合わせる象徴へ応用できます。これは物性と歴史図像から導く現代の読みです。元素水銀は室温でも蒸気となり、吸入で健康影響が起こり得ます。こぼれた水銀は接触と飛散を避け、地域の保健・環境機関が示す回収手順に従います。