占星術
ヒッパルコス星表
ひっぱるこすせいひょう意味
ヒッパルコス星表は、紀元前2世紀の天文学者ヒッパルコスが恒星の位置を記録したとされる星表です。原本は失われており、現存する本人の著作、後世の引用、写本から内容の一部が研究されています。
解説
ヒッパルコスがどの恒星を何個載せ、全てに同じ形式の座標を与えたかは確定していません。本人の著作では『アラトスとエウドクソスの現象についての注解』だけが現存し、そこには恒星の出没や位置を表す複数の方法が記されています。後のプトレマイオス星表を、そのままヒッパルコス星表とみなすこともできません。
2022年には、パリンプセストから星表の一部と考えられる古代ギリシャ語の文章が報告されました。パリンプセストとは、羊皮紙の文字を消し、その上に別の文章を書いた写本です。多波長撮影によって下層の文字が読み取られ、かんむり座の境界と恒星位置を示す記述が見つかりました。
この断片は赤道を基準にした座標で書かれ、数値はヒッパルコスの活動期の空と整合します。研究者は実際の恒星位置に対して1度以内の精度だった可能性を示しました。ただし、見つかったのは星表全体ではありません。総星数や、星表全体で使われた座標形式は確定していません。
恒星位置を時代の異なる記録と比べる作業は、春分点が恒星に対して少しずつ移る歳差の発見にも関わります。一方、星表は天体位置を記録する天文学資料です。恒星に吉凶や人物像を割り当てる占術上の解釈は、復元された座標から直接分かるものではありません。