占星術

アルマゲスト

あるまげすと

意味

アルマゲストは、プトレマイオスが2世紀にまとめた全13巻の数理天文学書です。地球を静止させた幾何学模型を使い、太陽、月、惑星、恒星の見かけの位置を求める方法を体系化しました。

解説

ギリシャ語の原題は『数学集成』を意味するMathematike Syntaxisです。のちに「最大の書」を表す呼び名がアラビア語へ取り入れられ、さらにラテン語へ伝わる過程で「アルマゲスト」という書名が定着しました。

全13巻は、球面天文学と暦の基礎から始まり、太陽と月、食、恒星表、五惑星の順に進みます。第7・8巻の星表には1,000を超える恒星が記され、最終5巻では惑星の見かけの動きを説明する模型が示されました。

その模型では、惑星が円を回り、その円の中心も別の円上を進みます。惑星が直接回る側の円は「周転円」と呼ばれ、複数の円運動を組み合わせて見かけの動きを表しました。等速に見える基準点を置く「エカント」も用い、地上から見える速度の変化や逆行を幾何学的に再現しています。

この書はアラビア語訳を経てイスラム圏で研究され、12世紀にはアラビア語からラテン語へ訳されて欧州にも広まりました。天体位置の計算は占星術にも利用されましたが、出生図などの判断法を論じる中心資料は別著『テトラビブロス』です。計算模型と占術上の解釈は分けて読む必要があります。