占星術
星界の報告
せいかいのほうこく意味
『星界の報告』は、ガリレオ・ガリレイが1610年3月に刊行した望遠鏡観測の報告書です。月面の起伏、肉眼では見えない恒星、天の川、木星の周りを動く四つの天体を図と観測記録で示しました。
解説
ガリレオは月面の明暗の境界が滑らかな線にならないことに注目し、光と影の形から山やくぼみがあると考えました。地球から反射した光が月の暗い部分を淡く照らす地球照も説明しています。月を完全で滑らかな球とみなす当時の宇宙像に対し、観測結果を根拠に異なる姿を提示しました。
望遠鏡を天の川へ向けると、帯状の光は肉眼で分けられない多数の恒星に見えました。オリオン座やプレアデス星団の図にも、それまで知られていた星の周囲に多数の暗い星が描かれています。これらの図から、望遠鏡は肉眼では見えない星も観測できることが分かります。
木星の近くに見えた四つの光点は、日ごとの観測で配置を変えながら木星の周りを動きました。ガリレオはこれらをメディチ家にちなんで「メディチ星」と名付けています。現在はイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストと呼ばれる衛星です。木星も天体運動の中心になりうることを、連続観測が示しました。
金星の満ち欠けや太陽黒点は、この本の刊行後にガリレオが行った別の観測です。『星界の報告』に収められた内容と混同しないようにします。また、この本は望遠鏡観測を報告した天文学書であり、発見された天体に占術上の意味を定めた書物ではありません。