占星術
テトラビブロス
てとらびぶろす意味
『テトラビブロス』は、2世紀のプトレマイオスがまとめた全4巻の占星術書です。惑星と、黄道を12等分したサインの性質から、地域・天候と個人の出生図を読む方法までを体系的に論じています。
解説
書名はギリシャ語で「四つの書」を意味します。プトレマイオスは冒頭で、天体の位置を求める天文学と、その配置が地上へ及ぼす作用を判断する占星術を別の方法として説明しました。『アルマゲスト』は天体位置を求める数理を示し、『テトラビブロス』は配置から地上の出来事を判断する原理を述べます。
第1巻が示すのは、太陽・月・惑星・固定星の性質と、天体同士の角度関係であるアスペクトなど、判断の前提です。各サインと惑星を対応させる支配星と、惑星が特別な力を持つとされたエグザルテーションも、この巻で整理されました。第2巻は国や地域、食、彗星、季節と天候を論じ、第3・4巻は出生時刻を基に、家族、身体、気質、仕事、結婚、人生の時期などを読む手順へ進みます。
プトレマイオスは占星術を、単一の原因から必ず同じ結果を出す方法とは考えていません。出生地、育った環境、習慣なども人の違いに関わり、複数の要因を扱う判断は誤りうると述べています。現在使われる占星術の規則を、すべてこの本に由来するとみなすこともできません。
この書は注釈や翻訳を重ねながら、中世イスラム圏とラテン語圏の占星術へ大きな影響を与えました。一方、病気、寿命、性別、民族などに関する記述には古代の自然観と社会観が反映されています。歴史的な占星術資料として読み、現代の医学的判断や人物評価の根拠とは分ける必要があります。