神話
ヒュペリオン
ひゅぺりおん意味
ヒュペリオンは、ヘシオドスの『神統記』でガイアとウラノスの子に数えられるティタン神です。テイアとの間に太陽のヘリオス、月のセレネ、曙のエオスをもうけ、天を照らす三つの光を同じ家系へ結びます。
解説
『神統記』では、ガイアとウラノスの子として、オケアノスやクロノス、テイアらとともにヒュペリオンの名が挙げられます。のちにヒュペリオンとテイアの間からヘリオス、セレネ、エオスが生まれました。ヒュペリオンはこの系譜の親世代に当たり、太陽、月、曙はそれぞれ子の世代が担います。
『ヘリオスへのホメロス風讃歌』では、母の名が「遠く輝く者」を意味するエウリュパエッサと記されます。この讃歌で黄金の兜から光を放ち、馬車で天空を進むのは息子ヘリオスです。ヘシオドスが記すテイアと母名は異なりますが、ヒュペリオンの子がヘリオス、セレネ、エオスである点は共通しています。
一方、『オデュッセイア』第12歌では、太陽神が繰り返し「ヘリオス・ヒュペリオン」と呼ばれ、家畜の島を照らします。古代詩そのものが二つの名を続けて用いる例は、後代にヒュペリオンが太陽神として紹介される背景の一つです。系譜では父ヒュペリオンと子ヘリオスを分け、詩の呼称では「ヘリオス・ヒュペリオン」という形に注目すると、資料ごとの用法を追えます。