象徴

字義解釈

じぎかいしゃく 別名:literal interpretation・literal sense・字義的解釈

意味

字義解釈は、語句が文脈の中で直接伝える意味を、文法、慣用、ジャンル、成立時の用法から確かめる読み方です。比喩表現では、語の物理的な像を事実とせず、その比喩が直接伝える内容を字義として読み取ります。

解説

字義は、辞書に載った第一の意味を文章へそのまま当てはめることではありません。同じ語でも、前後の文、時代、ジャンル、話し手の用法によって直接の意味は変わります。まず文章が何を述べているかを確かめることで、その後に加える寓意や象徴との境界が見えるようになります。

中世キリスト教の聖書解釈では、字義的または歴史的な意味と、寓意的・道徳的・終末論的な霊的意味が区別されました。トマス・アクィナスは、語が事物を示す段階を字義とし、その事物がさらに別の事物を示す段階を霊的意味と説明しています。霊的意味は字義を前提とするという整理ですが、これは聖書解釈という特定の歴史的文脈で組み立てられた理論です。

比喩表現も字義から排除されません。アクィナスは「神の腕」という表現について、腕が示す働く力を字義として説明しました。神が身体の腕を持つという読みは、比喩の用法に合いません。したがって字義解釈と、語を比喩や慣用から切り離して物理的に受け取る字面どおりの読みは別のものです。

タロットカードの絵は文章ではないため、厳密には字義解釈の対象と同じではありません。ただし象徴を加える前段階として、絵に実際に描かれた人物、物、数、向き、色を観察し、版の制作者が添えた説明文の直接の意味を読む手順は、字義の確認に相当します。「人物が右を向く」は観察ですが、「右は未来を示す」は根拠を別に示すべき象徴解釈です。

実践では、引用する語句とその前後、版、発行時期、当時の用法を記録し、直接の意味、比喩としての意味、後代の象徴解釈を別欄にします。カードについても、観察した図像、解説書の記述、今回採用する占術上の読みを分けておくと、解釈を加えた箇所を後からたどれます。この整理は、文章の字義と後代の象徴を混同しないための記録です。相談者の現実について事実を判断する時は、本人の経験と確認可能な資料を根拠にします。カード上の図像は、現実の出来事を裏付ける証拠にはなりません。