象徴

卦徳

かとく

意味

卦徳は、八卦に一語ずつ配された基本的な性質や働きを指す易学用語です。『説卦伝』の「乾は健なり、坤は順なり」という対句を基に、卦がどのように作用するかを読む手掛かりになります。

解説

八つの組み合わせは、乾の健、坤の順、震の動、巽の入、坎の陥、離の麗、艮の止、兌の説です。「入」は入り込むこと、「陥」はくぼみや危険、「麗」は付くこと、「説」は悦びを表します。ここでの「徳」は、八卦ごとの動き方や状態を示す分類語です。人の道徳性を評する現代語の用法とは対象が異なります。

たとえば咸卦の彖伝は、下卦の艮に「止」、上卦の兌に「説」を対応させ、「止まりて説(よろこ)ぶ」と組み合わせて卦辞を説明します。これは、二つの卦徳から卦全体の働きを読む一例です。占筮では、まず六爻卦を内卦と外卦に分け、それぞれの卦徳がどう関わるかを卦辞や彖伝と照らし合わせます。人物の性格へ当てはめる場合は、実際の行動、該当する爻辞、問いの条件を確かめ、補助的な材料にとどめます。