哲学・心理

父元型

ちちげんけい

意味

父元型は、父親や父性的な役割をめぐる経験を、権威、規範、導き、保護などの像として組織する元型的パターンです。実在の父親の性格とは範囲が異なり、家族、文化、本人の経験を通して具体的な姿になります。

解説

ユングは父親の影響を扱った論考で、父親像が個人の性格を超える力を帯びると捉え、その背後に元型的な行動パターンを想定しました。父元型は広い形式を指し、父コンプレックスは実際の父親や父親像に結び付いた感情・記憶のまとまりを指します。

王、教師、法を告げる人物などは、権威や導きという父性的主題と結び付けられてきました。意味を考える際は、像の種類に加え、その人物が本人にとって保護、圧力、助言のどれを担うかを確かめます。ここでいう父性は、現実の父親、制度、教師、自分の内面にある規範など、複数の担い手へ広がる理論上の役割です。

皇帝のカードを父元型と結び付ける読みは、王座の人物という図像から始まる占術上の連想です。相談では、誰が規則を決め、誰が責任を負い、その権限に本人や関係者の合意があるかを確認すると、象徴を現在の関係へ具体化できます。