象徴
仮面
かめん意味
仮面は、顔を覆い、別の人物や神などの姿を表すために着ける道具です。演劇で役柄を伝える使い方から、人が周囲に示す顔や、役割の変化を表す象徴にもなっています。
解説
日本の能は、仮面を用いる演劇の一例です。老人や女性、神や鬼などの役に応じた面があり、演目に合わせて選ばれます。同じ面でも、役者の動きや着ける角度によって、観客に伝わる表情が変わります。顔の形が固定された道具で、人物の感情を表現する芸能です。
古代ギリシャのアテネでは、神ディオニュソスを祭る行事で悲劇が競演されました。喜劇の役者が仮面を着けた姿は、当時の陶器画や土製の人形にも残っています。仮面とこの神の関係を考える背景には、こうした祭りと演劇の結び付きがあります。
心理学者ユングの理論で、人が社会に示す姿を指すのがペルソナです。名称は古代の役者の仮面に由来し、職業や家庭での立場に応じた態度を「仮面」にたとえています。たとえば、仕事で責任者として話す時と、友人に相談する時とでは、同じ人でも見せる顔が変わります。ここでの仮面は、他者との関係の中で担う役割の比喩です。
カードや絵に仮面が登場する時は、着けている人物や場面を手掛かりに、作品の中での意味を考えます。顔を覆っているという描写だけで、うそや隠し事と決めることはできません。自分の生活へ重ねるなら、職場で引き受けている役割と、自分が望む働き方の違いを振り返る方法があります。これは仮面から広げる現代的な連想です。相手の本心を確かめるには、実際の会話や行動が判断材料になります。