石

磁性

じせい 別名:magnetism・magnetic property・磁気的性質

意味

磁性は、物質が磁場を受けたときに磁化される性質です。反応の向きや強さは磁化率などで表し、弱く反発する物質から、強く引かれて磁場を取り去った後も磁化が残る物質まであります。鉱物の磁性は同定や選別の手掛かりとなり、鉱物名の決定には別の物性や組成も使います。

解説

磁場は、磁石や電流の周囲に生じ、別の磁気的な物質へ力を及ぼす空間です。物質を磁場へ置くと、内部の磁気モーメントが向きを変え、試料全体が磁化されます。磁化率は、加えた磁場に対してどれだけ磁化が生じたかを示す量です。試料の磁化率を測れば、肉眼では分からない鉱物組成の違いを比べられます。

反磁性の物質は磁場に弱く反発し、磁化率が負です。常磁性の物質は磁場へ弱く引かれ、磁場を取り去ると磁化の大半を失います。強磁性やフェリ磁性を示す物質では磁化が強く、磁場を外した後も残る場合があるため、この分類では反応の向きと強さに加えて磁化の残り方も区別します。

磁鉄鉱は代表的なフェリ磁性鉱物で、多くの岩石では少量の磁鉄鉱が全体の磁化率を左右する主要因です。宝石では、鉄やマンガンを成分として含むガーネットやトルマリンなどが、種類や組成に応じて磁石へ反応します。磁性をもつインクルージョンが入った試料では、母体の鉱物とインクルージョンの両方が測定結果に反映されます。

簡単な観察で条件をそろえる対象は、磁石との距離、磁石の強さ、試料の質量、台座や周囲の金属です。反応が弱い試料には、試料や磁石を糸でつるす方法や、水面に浮かべて摩擦を減らす方法を使います。まず磁性で候補を絞り、次に色、条痕、比重、屈折率、化学組成などを目的に合わせて照合する手順です。補助情報として位置付けることで、含有元素やインクルージョンによる例外を見落としにくくなります。

物を引き付ける現象から、磁性を魅力や人間関係へ重ねる表現があります。これは物理現象から導く現代的な比喩です。占いでは、連絡の頻度、会うために使う時間、相手からの具体的な働きかけを確かめる視点へ置き換えられます。鉱物の磁化率が示すのは磁場への反応であり、石が縁を引き寄せる作用や心身への効果は別の根拠が必要です。