石

紅柱石

こうちゅうせき 別名:Andalusite・Chiastolite・キアストライト

意味

紅柱石は、化学式Al2SiO5をもつ斜方晶系のアルミニウム珪酸塩鉱物です。藍晶石、珪線石とは同じ組成で結晶構造が異なる多形の関係にあり、変成岩が受けた温度や圧力の条件を考える手掛かりになります。

解説

多形とは、同じ化学組成の物質が異なる結晶構造をとる現象です。紅柱石、藍晶石、珪線石は、いずれもAl2SiO5ですが、原子の配列と安定しやすい温度・圧力の範囲が異なります。紅柱石は泥質の堆積岩が接触変成作用を受けた岩石や、広域変成を受けた片岩に現れます。接触変成作用は、マグマなどの熱で周囲の岩石が変化する過程です。

紅柱石の柱状結晶は、断面でほぼ正方形に見えることがあります。キアストライトは、その断面に炭質物や粘板岩由来の包有物が十字状に並ぶ変種です。模様の現れ方は切断面と包有物の分布で変わります。したがって、色や十字模様だけでは決めず、結晶形、共存鉱物、産地、必要に応じて分析結果を照合して同定します。

十字模様を護符や宗教的な意匠と結び付ける例はありますが、その意味は文化史上の読みです。占いで標本の模様を、交差する予定や優先順位を見直す比喩にすることはできます。石の模様が危険を防いだり、持ち主の性格を示したりする証拠とは区別します。