石

珪線石

けいせんせき 別名:Sillimanite

意味

珪線石は、アルミニウム・ケイ素・酸素からなる鉱物で、化学式はAl2SiO5です。細い柱状の結晶や繊維状の集まりを作り、高温の変成作用を受けた岩石の成り立ちを調べる手掛かりになります。

解説

変成作用とは、岩石が熱や圧力を受け、内部の鉱物や組織が変わる過程です。珪線石は、強い変成作用を受けた片岩や片麻岩などに見られます。これらは、鉱物が一定の向きに並んだり、成分の異なる帯ができたりした変成岩です。

藍晶石と紅柱石も、珪線石と同じ化学式をもつ鉱物です。同じ組成でも、原子の並び方である結晶構造が異なる関係を「多形」と呼びます。それぞれの構造が安定する温度・圧力の範囲が違うため、岩石中にどの鉱物があるかが、形成条件を考える材料になるのです。条件を詳しく推定するには、一緒にできた鉱物や、結晶同士の接し方も調べます。

珪線石・藍晶石・紅柱石は、炉や窯の高温に耐える材料である「耐火物」の原料にもなります。高温で焼くと、ムライトという鉱物と二酸化ケイ素へ変化する性質を利用するためです。原料として採掘された鉱物と、焼成後の材料は、組成や構造を分けて考える必要があります。

繊維状の結晶が集まる姿を、複数の作業を組み合わせる比喩にすることもできます。たとえば共同作業なら、担当ごとの進み方と、次の人へ引き渡す時期を整理する例が考えられます。この読みは外観からの連想です。結晶ができた時の熱や圧力は、岩石の履歴を調べるための情報として区別します。