石
霰石
あられいし 別名:Aragonite意味
霰石は、化学式CaCO3をもつ斜方晶系の炭酸カルシウム鉱物です。方解石、バテライトとは同じ組成で結晶構造が異なる多形で、海の貝殻や造礁サンゴの骨格にもこの結晶形が使われます。
解説
同じCaCO3でも、カルシウムイオンと炭酸イオンの並び方が変わると、方解石、霰石、バテライトという別の結晶形になります。霰石は斜方晶系で、柱状、針状、放射状、鍾乳石状など多様な集合をつくる鉱物です。化学式が同じでも、結晶構造が違えば光学的性質や安定しやすい環境が変わります。
霰石は温かい海水で沈殿する炭酸塩堆積物、蒸発岩、洞窟の堆積物、温泉の沈殿物、特定の変成岩などで見られます。地質学的な時間の中では方解石へ変わることがあります。海の生物が作る殻や骨格に含まれる霰石は、生物が周囲の海水から材料を取り込み、体内の条件を調整してつくる生体鉱物です。
放射状の結晶や殻の層から、育てる順序や積み重なりを考える比喩にする読みはあります。しかし、結晶の見た目だけで成長や安定が保証されるわけではありません。珊瑚や貝の殻を含む標本は、採集地、保護規制、流通表示を確かめ、標本の由来と象徴上の読みを分けます。