石
方解石
ほうかいせき 別名:Calcite意味
方解石は、化学式CaCO3の炭酸カルシウム鉱物で、石灰岩、大理石、洞窟の鍾乳石などを構成する代表的な鉱物です。菱面体に近い三方向の完全な劈開と大きな複屈折が、標本を見分ける手掛かりになります。
解説
方解石、霰石、バテライトは、いずれもCaCO3からなる多形です。多形とは、化学式が同じでも原子の並び方が異なる結晶の関係を指します。方解石は方解石グループに属する六方晶系で、含まれる鉱物によって無色・白色から灰色、黄色、緑までの色幅が生じる鉱物です。色は観察の出発点にとどめ、結晶形や組成を加えて鉱物種を判断します。
劈開は、結晶内部の決まった面に沿って割れやすい性質です。方解石には三方向の完全な劈開があり、破片は菱面体に近い形になりやすい特徴があります。また、透明な結晶では複屈折によって背景の文字が二重に見えることがあります。複屈折は見る向きと試料の厚さで現れ方が変わるため、二重像だけを単独の決め手にはしません。
石灰岩では方解石が化石片やほかの粒子を結び付けることがあり、大理石は石灰岩が熱と圧力で再結晶した変成岩です。洞窟では、二酸化炭素を含む水に溶けていた成分が空気に触れて析出し、方解石の層が鍾乳石や石筍へ育つこともあります。建築石材やセメントに使われる石灰岩・大理石は、こうした方解石を多く含む岩石として利用されています。
占いで二重像や洞窟内の層を、視点を分けることや時間をかけて積み重なる条件の比喩にすることはできます。これは光学現象や析出の過程から広げる解釈であり、方解石が身体や選択へ特別な効果を与えるという主張とは区別します。